国産スーツ地の最大産地は愛知県と岐阜県をまたぐ尾州地区です。エリアに殆どの毛織物メーカーが集まっていると言っても 過言ではありません。ここではその中で、近年お付き合いが2社、葛利毛織(株)さん、中外毛織直販(株)さんをご紹介します。 それぞれ歴史・伝統・実績全て申し分のないキャリアを持っていますので、皆さまもお見知り置き下さい。
一方、葛利毛織さんとは対極的な立ち位置のなのが中外毛織直販さんです。高速な織機を使い生地を作っています。 高速な織機を使用する事によって均一でなめらかな生地を「リーズナブル」に提供して下さるメーカーさんです。 新しい企画にも積極的にトライし、バックストライプの生地やポリエステル混紡生地でも驚くほどやわらかく、また、 なめらかな生地を作っておりコストパフォーマンスが非常によい生地メーカーさんです。
近年、オーダー向け国産地メーカーとしてファッション誌等々から特に注目されているのがこの葛利毛織さん。 何が特徴かと言うと、高速で生地を織る織機が主流の現代で頑丈なのに旧式のロースピード織機に 拘っている点です。合理的に考えれば、スピードが早ければ早く製品が出来ます。 でも、果たしてそれが本当に良い生地なのでしょうか?
それを考えさせてくれるのが同社の生地。クライアントである当社の要望で原毛の種類・クオリティから 糸の染色具合まで全ての要求を聞いてくれるメーカーは他には中々ありません。それ故、国内での評価よりも 海外ブランドでの評価が高くバーバリー、ポールスミスをはじめ名だたるプレタブランドから生地提供の オファーを受けているこだわりの毛織メーカさんです。
国産があったらその反対軸にはインポート商品があります。インポート商品は大きく分けて「ミル物」と「マーチャント物」があります。 が、語り始めると長くなりますので省略させて頂きます。ミル物で有名な所では、ロロ・ピアーナやゼニアでしょうか。 またマーチャント物でしたらドーメルやスキャバルなどです。スーツが好きな方なら一度は耳にした事があるブランドかもしれません。 興味のある方は、是非一度調べてみて下さいね。エフワンGUYではそれらの生地をチョイスし、幅広く取り扱っています。 ダンヒルやエルメネジルドゼニア等々…
オーダースーツ業界に欠かせない存在で、一般的に良く知られていないのが生地を専門に取り扱う生地問屋、通名「羅紗屋」の存在です。 毛織物は約50m強の一枚布で、これで約17着のスーツを作る事が出来ます。この単位で仕入れていくとどうしても色柄が少なくなります。 お客様にバラエティに富んだ生地を提供したい、このニーズに応えてくれるのが羅紗屋さんです。
1着分の仕入れから対応可能なのでユニークな生地、トレンドとは少し変わった色柄、オーダーだからこそ人と違うものを着たい、 という要望にも応える事が出来ます。羅紗屋さんが豊富に生地を揃えていて下さるおかげで、この業界は成り立っているのです。 大阪では本町界隈、東京では神田須田町界隈にこういった生地問屋が多くあります。
さて、生地メーカーさんから生地問屋さんを経て、仕入れられた生地はグループ各店舗へ並べられます。
エフワンGUYの長所は、全国100店舗以上を誇るその店舗数の加盟店です。
ですが、、、在庫という点ではこの店舗数の多さが災いします。つまり、全国品一律に商品をご用意するのはあまりにも物量が多すぎて 対応しきれないのです。100店舗×3000種、、、凄い量です。このため各店舗ではそれぞれの立地、お客様の客層に応じてシーズン毎、 仕入れ会議を行い、それぞれのマーケットに合う商品を集中して用意したり、狭い店舗で数多くの商品を紹介するために生地を見やすい 大きさに切り、まとめた見本帳を多数用意しています。
オーダースーツで大切なのはご注文の際のコミュニケーション。ご用命の際は、お気軽にお電話にてお問い合わせ下さい。 生地選びのご相談、デザインのご相談、お好みをお伺いすること、紳士服技術士の専門スタッフによる対応で安心してご相談していただけます。 良い物を作ろうとすればするほどお店もお客様のことを学ばなくてはいけませんし、お客様にもお店を知って頂くことて双方の距離が短くなります。 作ったスーツが気に入って頂けなかったらお店側も悲しいのです。
そういう訳でお気軽にお問い合わせ下さい。
お気に入りの他社メーカースーツとは型紙等違うので全て同じにはなりませんが、お客様の好みのサイズ、ディティールなど得られる情報は多いのです。
お客様からのご注文は縫製仕様書を作成後、本部へ一旦集約され、その後縫製工場へ回ります。
本部では、年間何万着ものご注文を一括管理することでトレンド把握から納期管理、顧客管理まで大切なお客様のご注文を影ながら支えております。
グループ加盟店の優れた所の一つに自社グループ内に縫製工場を持っていることが挙げられます。
そこは・・・グッドヒル株式会社
グッドヒル株式会社は、年間31万着のオーダースーツを仕立てる縫製工場です。
皆さまからご注文頂いたスーツは指図書と生地などが工場に届いたあと下記の様な流れで一着のスーツへと仕上げていきます。
そして送り届けられた店舗側でもやはり大切な一着はここでも検品されます。指図書と見比べて違いがないか?縫シワ、汚れなどがないか?
などなど色んな角度からチェックしていきます。
ようやくこれで1着のスーツが出来上がりました。ご注文からここまで約20日間の道のりでしたが いかがでしたでしょうか?
お客様にお納めするオーダースーツ一着は、幾つかの会社、多くの人、その作業で仕立て上がってきた 物です。是非、大切にご愛用下さいませ。
私たちは納品後から本当のお付き合いが始まると考えております。
納品時に1年間品質保証書と商品券をお渡しいたします。
お作りいただいたスーツを長く愛用していただくためにも気になることなどがございましたらお気軽にお問い合わせください。